カスタマージャーニーマップとは?どんな地図?

カスタマージャーニーとは?

ペルソナを使ったマーケティングは、リアルな架空の顧客像を設定して、その顧客個人のニーズを満たす商品やサービスを考えていくものです。

ペルソナの作成では、性別や年齢、職業という基本情報だけではなく、性格や趣味、嗜好などまで設定してリアリティのある人物にします。

あいまいなターゲット層で考えるのではなく、ペルソナで一人の人物像を作りあげることで、顧客のニーズを正確に把握して、マーケティングの精度を高めていくのです。

カスタマージャーニーは、ペルソナや予約や購入にいたるまでの、ペルソナの行動、思考、感情などのプロセスです。現代では、消費者の情報の取得方法が多様化しており、商品の購入経路も店頭、テレビ、カタログ、インターネット、など多岐にわたります。

多様化していく消費者環境に対応し、高精度のマーケティングを行うためには、カスタマージャーニーが効果的だとして、近年注目をあびています。

カスタマージャーニーマップで図式化

カスタマージャーニーで可視化した顧客の動きと顧客へのアプローチを、組織内で共有できるように一覧表に可視化したものが、「カスタマージャーニーマップ」です。

カスタマージャーニーマップで、ユーザーの思考や行動を図式化すると、顧客にどの時点でどんなアプローチをすると効果的なのかを、すばやく的確に判断できるようになります。

また、営業や広報、商品開発、製造など、組織内の多様な部署を横断して、共通の顧客行動パターンが共有できるようになります。組織内の認識のずれによるトラブルを防ぐのにも、大変役立つツールです。

 

カスタマージャーニーマップの作成方法と作成の流れ

1.ペルソナの作成 

まず初めに、カスタマージャーニーマップの基礎になる、ペルソナを作成します。ペルソナを基にして、カスタマージャーニーマップが作られていくため、的確なペルソナ作成が必要とされます。

ペルソナをどのような人物にするのか、どのように設定するのかは大変重要です。一人の個性ある人間として、行動パターンが予想できるようなところまで設定を練り上げていきましょう。

また設定後に、ペルソナが独断的ではないか、リアルな顧客像とのずれがないかも検証しましょう。

2.フレームワークの決定

カスタマージャーニーマップの縦軸と横軸になる、フレームワークを決めていきます。フレームワークはシンプルにも、高度にも作成できます。

シンプルなフレームワーク例としては、縦軸が情報や媒体との「接触ポイント」や「行動」、横軸をユーザーの「認知」から「行動」に到るまでのプロセスにします。

初めから複雑なフレームワークを使いこなすのは難しいため、まずはシンプルなフレームワークを使いながら慣れていきましょう。

3.マップ化

カスタマージャーニーマップにマッピングするための情報を収集します。空想で作るのではなく、データ分析や顧客アンケート、インタビューや体験談などで情報を集めます。

情報が集まったら、卓上で付箋などを活用して、仮のマッピングを行いながら検討します。決定後、カスタマージャーニーマップに落としこんでいきます。

 

販売用カスタマージャーニーマップの実例

それでは、販売および販売後の顧客満足度調査を目的にした、カスタマージャーニーマップ記載実例をご紹介します。

・ペルソナとカスタマージャーニーマップの目的を記載

・フレームワークの横軸は、「商品情報を知る」、「商品に関心を持つ」、「探す・比較検討する」、「購入する」、「商品を使う」、「評価する」の項目。

・フレームワークの縦軸は、「接触ポイント」、「ユーザーの行動」、「思考、感じること」、「自社からのアクション」の項目。

・顧客の思考や行動プロセスを記載。

・自社の必要なアクションを記載。

 

カスタマージャーニーマップの内容や捉え方に注意しよう

カスタマージャーニーマップは、顧客の行動把握や自社のアクションの確認に最適なツールです。しかし、そんな便利なツールも、フレームワークの設定が不適切であり、あいまいな捉え方をしていると、適切ではないものが出来上がってしまいます。

目的や設定を間違えたために、結果の異なる2つのマップが出来あがってしまう例をご紹介します。

  • 間違った結果が得られた例

ペルソナは設定されていたものの、人物の絞り込みが不十分だったため、ペルソナの具体的な行動や考えていることが想定しにくくなってしまった。

その結果、ペルソナの具体的な行動ではなく、消費者の一般的な行動パターンを確認するだけのものになってしまった。

  • 正しい結果が得られた例

ペルソナの設定が的確にされていたため、ペルソナの行動パターンを、具体的にマッピングすることができた。

また、同じような家族構成のエピソードを参考にすることで、悩みを具体的に予想することができ、改善点やアクションすべきことが明確になった。

 

カスタマージャーニーマップを作成するメリットとは?

カスタマージャーニーマップを作成するメリットは、多くあります。ひとつは、ユーザーの行動・感情・思考・不満(課題)を、網羅的に俯瞰できるようになることです

今までまったく気づけなかった、ユーザーへのアプローチ方法が自然と見えてくることもあります。

また、顧客の行動や顧客へとるべきアクションについて、社内やチームで共通認識を持つことができるのも、大きなメリットといえます。また、取り組むべき課題の優先度についても、共有されるため、チーム内の不満やトラブルが減る可能性があるのです。

またカスタマージャーニーマップを、効果的なマーケティングの材料として使うこともできます。

 

カスタマージャーニーマップの活用例

例えば、ANA(全日本空輸)などの航空会社も、カスタマージャーニーを上手く活用している業界です。航空会社と顧客との接点は、以前は空港に来てからだと思われていました。

しかし、現在ではインターネットを活用することで、予約やチケットの購入や旅の計画段階から、航空会社はユーザーとの接点を持つようになりました。

航空業界は航空会社間の競争激化により、サービスの質や機内の快適性をアピールするなどの差別化が必要となってきています。航空会社は、今後もさらにカスタマージャーニーが重視され続ける業界になるかもしれません。

 

 

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